自然にも人にも優しい本物の素材を求めて、琉球へ。
白い砂浜をくすぐる煌めく美しい海、その上に広がる紺碧の空。
この雄大な自然に育まれたサンゴは海を浄化し、海中はもとより陸上の動植物の多様性に大きく関与しているといわれています。
サンゴがサンゴとして生きた後、浄化作用はそのままに白い砂浜に生まれ変わり、貝殻とともに数万年以上の時をかけて堆積したものが琉球石灰岩になります。
よく見ると、琉球石灰岩の表面に貝やサンゴや有孔虫を見つけることもできるのです。
琉球石灰岩はたとえ細かくなっても呼吸を続けるサンゴの性質を受け継いでいるため、塗壁に最適な素材です。
さらに、多孔質であるために表面温度の上昇を抑制する効果もあります。
琉球石灰岩にはほかでは表現できない息吹を感じさせる文様があり、大小の孔を無数に有しています。そしてその色は美しい象牙色をしています。
琉球石灰岩は、古くから様々な場所で使用される沖縄を代表する天然石材でした。
道の石畳や、家を取り囲む石垣のほか、首里城などのグスクもこの石で作られていたのです。
現在では、アスファルトに混ぜる骨材としても用いられています。
さらに大量の地下水を浸透させる性質があることから、琉球石灰岩を使用したダムの建設なども行われています。
琉球石灰岩は沖縄の建築には欠かせないものなのです。
美しいだけでなく、保湿性、通気性に優れていることから、環境にも優しい石材として、いま沖縄県外で大きく注目を集めています。